第２回　井上由季子さんの手作りカード

いのうえゆきこ
グラフィック工芸家　京都市立芸術大卒業後、大手文具メーカーに勤務。現在京都でデザイン工房モーネを主宰。カードやタペストリーなど作品製作を中心に活動。
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親しい方からいただく嬉しい贈り物。そんな時、感謝の気持ちを込めてこんなユニークなお礼状はいかがですか？ 今回は、グラフィック工芸家の井上由季子さんに、簡単で心遣いも伝わるカード作りについて伺いました。
「包装紙の絵柄を利用するのが、このカードの魅力です」
元々、お礼状を出す事が好きだった井上さん。何かひと工夫を、と考えたときにひらめいたのがこのアイデア。頂き物の包装紙を利用したカードを作るというものです。相手に何倍にも気持ちが伝わる上、切り取った包装紙の模様の面白さに夢中になりました。
「上手に作ろうと思わなくていいんです（笑）」
今回の絵柄は、秋の風情もある苔玉の盆栽。包装紙を張って、台形に切った段ポール片を鉢に見立てます。ポイントは、包装紙を丸めてシワをつけてから貼りこむこと。そうすると和紙の風合いが出て、味わいがぐっと増します。そして絵柄でカードを埋め尽くさず、余白を生かすこと。その方がセンスよく仕上がるそう。完成してみると、こんなに手軽ながら、独特の温かさを伝えてくれます。
「お礼状を作る時に、いくつも余分に作っておけば、お友達を家に招いた際、お茶と一緒にこのカードを出しても喜ばれますよ。手作りは何よりホッとするじゃないですか。ぜひ、試してみてください」
◎材料 ◎作り方
小枝、段ボール、包み紙、のり、カード、フェルト（緑）、両面テープ
① 包み紙をぎゅっと何度が丸めて、シワをつける（写真左）
② 段ボールに①を貼って、乾かす。
③ 段ボールを好みの台形に切る。
※その際、段ボールの穴の方向に気をつける。
④ フェルトを③よりひとまわり小さく切って、表面を爪楊枝でけばだたせる。（写真右）
⑤ カードに③の段ボールを両面テープで貼る。
⑥ 小枝を段ボールの穴に差込み、④のフェルトも上から両面テープでカードに貼る。
⑦ カードに文字を書く。
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