第1回 佐光紀子さんのナチュラル・ランドリー

さこうのりこ
1961年東京都生まれ。翻訳業の傍ら、楽に、安心して生活できる知恵を研究する。著書は『ナチュラル・クリーニング』(ブロンズ新社)など。「私の場合、自分で洗えないものは迷わずクリーニング店へ(笑)」


毎日の生活を楽しく心地よく。そんな暮らしの“フロンティア”の方々に独自のノウハウをお伺いします。
「自分でできる範囲で生活できる知恵をつけていきたいんです」。そう語るのは、ナチュラル・ライフについての著書を多数出されている佐光紀子さん。翻訳の仕事で出会ったナチュラル素材でのお掃除法。そこから環境に負担のかからない石けんでのお洗濯にも工夫を重ねるようになりました。
「ただ、黄ばみと食べ物のシミがもっと綺麗に落ちないものかと」。4年にもわたる試行錯誤の末、全自動の洗濯機でも簡単にできる洗濯法としてたどり着いたのが、このナチュラル・ランドリーというわけです。
  洗剤に代わる基本の材料は「石けん」「クエン酸」「重曹」の3アイテム。
「始めに石けんをよく泡立てて、その泡をくずさずに洗濯物を入れていくようにするのがコツです」。重曹には消臭効果もあるので、お洗濯する前の汚れ物に振りかけておくと、この季節の気になる匂いも和らぎます。
  またとっておきのワザをひとつ。「エッセンシャルオイルをコットンボールにつけ、粉石けんの中に入れておくと、洗った時にもほのかな香りが漂います」。あなたも、身体に優しいお洗濯、始めてみませんか?

基本のお洗濯4s  
@ 洗濯機の底に広げるように、重曹1/4カップと石けん1/4カップを入れる。最低水位まで水を加えて、2〜3分まわし泡立てる。
A 大さじ1杯分のクエン酸をカップ1杯の水に溶かしたものを入れる。
B 水の水位を上げながら、洗濯物を入れていく。その際、水の流れる付近の壁にそわせるようにすると泡がくずれにくい。
C 洗い10分、すすぎ2回、脱水6分で洗い上げる。洗剤のようなベタベタ感がないのもメリットのひとつ。

この季節、襟や袖ぐりの汚れが気になるときには、カップ半分の石けんと4rの水を泡立てたものに一晩つけてから、基本の洗濯を。
通常の洗濯では、色柄ものと白もの、と分けるよりも、繊維ごとの分け洗いが効果的。化繊のものは皮脂の汚れを寄せ付けるので、綿の肌着と一緒に洗うのは避けましょう。
(左から)柔らか仕上げ効果のあるクエン酸、合成界面活性剤を含まない石けん、石けんの泡立ちを助ける重曹。クエン酸と重曹は薬局、石けんは自然食品店やスーパーで。また、それぞれ佐光さんのHP(www.katoko.com)でも入手できます。保存は密閉容器に入れて。

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